第90回日本音楽コンクール受賞者発表演奏会

管弦楽演奏会

3/4(金)は第90回日本音楽コンクール受賞者発表演奏会へ。会場は東京オペラシティーコンサートホール。その名の通り日本音楽コンクールでの各部門第1位のプレーヤーを中心に据えた演奏会。出かける予定はなかったのですがFBで案内を見かけ、トランペット部門の受賞者がいたため急遽当日券で出かけることにしました。観客席は1階と2階のみ解放。3割程度の入りでしょうか。自分が予想していたよりは観客は多かったように思います。

プログラムは以下の通り。

〇作曲部門:福丸光詩  演奏曲:「土の器」ⅡCor.4.7室内楽のために(福丸光詩作曲)

〇トランペット部門:藤井虹太郎  演奏曲:祈祷、呪詛と踊り(デザンクロ)

〇バイオリン部門:中野りな  演奏曲:バイオリン協奏曲ホ短調作品64より第2・3楽章(メンデルスゾーン)

〇声楽部門、ソプラノ:船越亜弥  演奏曲:歌劇「ローエングリン」よりエルザの夢:”寂しい日々に神に祈った”(ワーグナー)、歌劇「タンホイザー」より”おごそかなこの広間よ”(ワーグナー)

〇クラリネット部門:亀居優斗  演奏曲:第1狂詩曲(ドビュッシー)

〇ピアノ部門:谷昴登  演奏曲:ピアノ協奏曲第2番イ長調A.125(リスト)

まず、作曲の「土の器」ですが、9名(バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、鍵盤、打楽器、アコーディオン、ギター、ハープ)で演奏。調性のない現代音楽。パラパラと細かい砂?のようなイメージが起想されましたが、全体合奏は少なく、それぞれの楽器の特性を活かしたテクニカルな音楽に聴こえました。集中力を持って聴くことができました。次のトランペットですが、これは見事。ロートーンからハイトーンまで安定した余裕を持た演奏。楽章もので、調性のある聴きやすい曲でしたが、これだけを難なく吹き切る体力はさすがでした。どうやったらここまで上手くなれるのだろうかと考えさせられました。バイオリンは聴きやすく、親しみやすいメロディー。心が洗われました。休憩後の後半は声楽。たくましそうで声量がありそうな奏者。その雰囲気通り見事なパワーで圧巻。個人的には一番気に入りました。続いてクラリネットは東京佼成ウインドオーケストラの団員の方で、初めて知りました。確かに東京佼成ウインドオーケストラの演奏会のパンフレットを見たら氏名が載っていました。丁寧なクラリネットも見事でしたが、小組曲を思わせるドビュッシーらしさ、雰囲気満載の演奏曲自体がとても気に入りました。最後はピアノで、プレーヤーの谷さん、写真で見るとKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔さんによく似ているように見えました。演奏も丁寧かつ大胆なメリハリが素晴らしく、今回の演奏会を占めるにふさわしい熱い演奏で大きな拍手で称えられました。最後に、指揮者の岩村さんの奏者への気遣いも見事で、観ていてとても微笑ましく気持ちのいい演奏会でした。

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