東京藝大ウインドオーケストラ第93回定期演奏会

7/6(水)は「東京藝大ウィンドオーケストラ第93回定期演奏会」へ。会場は東京藝術大学奏楽堂。
プログラムの前半は1900年代に活躍された作曲家の海外作品、後半は邦人作品という構成。
前半はアマチュア団体ではあまり聴けない曲が3曲。プログラムは以下の通り。

コマンド・マーチ(S.バーバー)
エンブレムズ(A.コープランド)
交響曲変ロ調(P.ヒンデミット)
<休憩>
雲の変容(北爪道夫)
吹奏楽のための協奏曲(高昌帥)

まずは、バーバー作曲の「コマンド・マーチ」。やや厳かな雰囲気で演奏会は開始。
バーバーが吹奏楽用に作曲した初めての楽曲とのこと。どっしりとしたミリタリー風雰囲気でしょうか。
次のコープランドの「エンブレムズ」は1990年代に吹奏楽コンクールで創価大学の演奏を聴いて以来、
随分久々に聴きました。コープランドらしさのツボを押さえた充実度の高い演奏。
曲の途中での「アメージング・グレイス」の引用箇所が印象に残りました。
プログラム記載によると、コープランドが書いた唯一の大編成吹奏楽のためのオリジナル作品とのこと。
3曲目はヒンデミットの「交響曲変ロ調」こちらもオリジナル作品だったのですね。
吹奏楽コンクールで時々演奏はされています。
あまり聴き映えのする曲ではないですが、徐々にその世界に引き込まれていくような不思議な感覚の曲です。

休憩後の後半、北爪道夫さんの「雲の変容」は東京佼成ウインドオーケストラの第100回定期演奏会の委嘱作品だそうですが、音質の多層的な変化が垣間見える緊張感ある好演。演奏後の客席にいらっしゃった北爪さんの「マル(オッケー)?」のしぐさも印象的でした。
最後は高昌帥さんの「吹奏楽のための協奏曲」。最近、演奏会のメインでプログラムされることが
増えてきた曲です。吹奏楽コンクールの自由曲としても演奏される機会が多いですね。
全曲の演奏としては神奈川大学吹奏楽部やオーチャードブラス、東京佼成ウインドオーケストラの演奏会等で聴きました。今回の演奏も各楽章間のダイナミクスの対比が見事で音楽が持っているエネルギーが存分に発揮された快演でした。演奏会に出かけないと全曲を集中して聴くことはまずありません。
というわけで、素晴らしい演奏を聴かせていただきました。

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