5/13(金)は現代奏造TOKYOの第7回定期演奏会へ。あいにくの雨模様でしたが気を入れて出かけました。今回の会場は渋谷区文化総合センター大和田4階さくらホール。ここ数回は上野の旧東京雄音楽学校奏楽堂という、歴史を感じるが全く響かないホールで開催しておりました。現代奏造Tokyoの演奏会は第1回目から出かけており、実は皆勤しております。毎回マニアックな曲を演奏してくれるので個人的には外せない演奏会となっております。今回は日仏作曲家ー管打合奏の競演ということでした。フランスの作曲家とフランスにゆかりのある日本人作曲家によるプログラム。
開演後の最初は上手・下手に分かれ、暗転したステージにスポットライトを浴びた金管楽器による、かなりタンギングが大変そうな、マントヴァーニの「札幌ファンファーレ」が演奏されました。その後、続けて黛敏郎さんの行進曲「祖國」と行進曲「黎明」が2曲が演奏れました。これらの行進曲は初めて聴きましたが、黛敏郎さんの行進曲とは意外な感じで新鮮でした。
前半の最後は、銅鑼を中心とした豊富な打楽器群をが活躍するメシアンの「われ死者の復活を待ち望む」。少し前に東京佼成ウインドオーケストラの演奏会でもに演奏されており、滅多に演奏されない曲ですが、短い期間を置いてまた聴けるのはありがたいです。かなり昔に吹奏楽コンクールでも都立永山高校が演奏していたのも記憶に残っています。曲は冒頭の低音群の重厚な響きとともに曲が始まり、一瞬の気のゆるみも許されない厳粛とした雰囲気で曲は進行。ホールの程よい響きと相まって、一音一音はもちろん無音の余韻にも張り詰めた緊張感で、素晴らしい音響空間を醸成していました。聴き終わった後の満足感が溜まらなく心地よい感じでした。
休憩後はこちらも少し前に東京佼成ウインドオーケストラや藝劇ウインドオーケストラでも演奏された、酒井健治さんの「青のアンティフォナ」と「デチューン吹奏楽のための」がプログラムされておりました。良い演奏でしたが曲そのものにそれほどのインパクトはなく、正直ほとんど印象には残っていません。続いて2021年に陸上自衛隊中央音楽隊創隊70周年記念の委嘱で作曲された西村朗さんの「秘儀Ⅷ~地響天籟」。このシリーズらしい独特な民族的音楽は健在。プログラムノートによると、「大地の底から立ち昇るエネルギーと天界から降りそそぐエネルギーが、地と天の間の時空で交わり舞い踊るイメージ」との記載がありましたが、将にその通りで、躍動感があるとてもエネルギッシュな曲で感動しました。吹奏楽コンクールでも演奏されるようになるのではないでしょうか。秘儀シリーズは10曲までは作曲されるそうで、あと残りはⅨとⅩの2曲だそうです。Ⅵはすでに作曲されているそうですが、まだ初演の機会がなくいつ演奏するかも未定だそうです。そちらも楽しみですね。
ということで、今回も素晴らしい曲&演奏を聴かせていただき素晴らしい時間を過ごすことができました。
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