4月24日(日)は雨模様の中、「マスターズ・ブラス・ナゴヤ」の第6回定期演奏会へ。会場は愛知県芸術劇場コンサートホール。初めて来ました。とてもきれいなホール。一応、管理人の地元は名古屋だったりするですが、上京前にはまだこのホールはありませんでした。当時は名古屋市での吹奏楽の演奏会といえば、主に「名古屋市民会館大ホール」で時々「厚生年金会館」、そして吹奏楽コンクールは「勤労会館」といった感じでした。「厚生年金会館」や「勤労会館」はもう存在していないようですね。
今回は、交響曲が3曲(3番→2番→1番)。初演で鈴木英史さんの「交響曲第1番」がプログラムされておりましたのでぜひ聴きたく思い、出かけました。様々なバンドからのプレーヤーが集まっているようで、特に女性プレーヤーの衣装がカラフルで印象的でした。関東でいうとTADウインドシンフォニーのような印象を受けました。
プログラム最初のA.リードの「交響曲第3番」は、第2楽章のみがプログラミングされることもありますが、全曲聴くのは久々です。第1楽章の堂々とした力強いややダークな雰囲気を感じるオープニング、ヴォルテージが最高潮に達する雰囲気に惹きこまれます。第2楽章は濃厚な表現力で大人らしい落ち着いた堂々とした演奏。第3楽章では一転してマーチっぽい印象で、音楽のエネルギーが外向けに開放されてる雰囲気を味わえるエネルギッシュな好演でした。
保科洋さんの「交響曲第2番」では、楽団のサウンドと曲の雰囲気がとてもよく、音楽の持つ内面的な構造、やや寂寥感を感じる保科さんの曲想と一致しており、じっくり聴いて音色を嚙み締められる好演でした。個人的にはこの曲の演奏が最も印象に残っています。
最後は鈴木英史さんの「交響曲第1番」。プログラムノートに「自分の作品のエコーも盛り込みながら・・」とあるように、冒頭は「生命の樹~カントゥスソナーレⅡ」で力強くスタート。昔、ブレーン社のダウンロードストアで陸上自衛隊による演奏を購入できたのですが、現在はダウンロードストアそのものがなくなっていますので入手が困難です。第2楽章では「目覚め」という曲より抜粋されていたように聴こえました。後半は「〇〇の譜」系統の曲が集まっている感じで、随所に「らしさ」が見え、中低音のサウンドの絡みが絶妙の身に染みる鈴木ワールドを展開。ラストの消えうる音色も絶妙。とても緊張感あふれる楽曲&演奏でした。どこかでまた再演されることを願っております。
コメント