11/2は昭和音楽大学吹奏楽団の第36回定期演奏会へ会場は昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワ。「ダンソン第2番」と「交響詩『鯨と海』」以外は初めて聴く作品。
日本初演が4曲もあり、昨今、色々なツールがあって海外作品の新規開拓がしにくくなっている状況なので、このようなおすすめの初演作品をまとめて聴けるこのような機会はありがたいです。
オープニングはジェイ・ケネディーの「カタパルト」。機動戦士ガンダムのホワイトベース
からの出動の時を思わずイメージしてしまいますが、曲の後半には手拍子も入り、突き進むエネルギーを存分に感じる曲でした。続く高昌帥さんの「イル・カローレ・ディ・トレ・リサイエ」
2022年5月の高校による初演作品だそうです。そんなに派手な曲ではありませんが高さんらしい独特なサウンドで、広まれば新たなレパートリーとして演奏する団体も増えることでしょう。それにしても最近の高さんの作品は必ずコルネットが入っていますね。
前半最後のケヴィン・デイ作曲の「ウインドアンサンブルの協奏曲」。5楽章形式の楽曲でしたが、ジャス&ポップス&クラシックが融合されたような展開と、所々ででてくるアクロバティックなソロの数々など、終始惹きつけられる楽曲&演奏でした。リードトランペット張りの高音を吹かれたトランペットの女性プレーヤの演奏後の爽やかな笑顔も印象的でした。前半の指揮はコーポロンさんでした。
後半は、最近各地で演奏されている「ダンソン第2番」。やや落ち着いたテンポで、個人的にはもう少しテンポが速いほうが好みではありますが、落ち着きながらではありますが、エネルギッシュな演奏で始まりました。この曲のみ指揮は加藤明久さん。
続く阿部勇一さんの交響詩「鯨と海」は、グラールウインドオーケストラの委嘱作品。中低音の重厚感にやや物足りなさを感じたものの、久々に聴いたカットなしの全曲の演奏は新鮮。丁寧な技術的に安心の気品のある模範的演奏。改めて曲の魅力を感じました。この曲の指揮は福本信太郎さん。
最後のジルー作曲の交響曲第6番「ブルー・マーブル」では、背景に各楽章のイメージ映像が流れながらの演奏。映像に気を取られて、BGMを聴いている感じとなり、曲と演奏に集中できなかったところはありますが、音楽の持っているエネルギーは存分に表現されていたのではないかと思います。
ということでとても中身の濃い演奏会でした。次回も楽しみにしております。
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